日本母親大会in 東京

 

第五福竜丸事件(アメリカの水爆実験)の衝撃が世界に起きた、その翌年に「子どもたちを原子戦争から守る母親大会」としてこの大会は誕生し、59回目を迎えた今年、東京で開催されました。7500人もの参加者で会場は熱気にあふれていました。

日本母1「憲法の生きづく国にー私たちに求められるものは」と題された、弁護士の伊藤真さんによる記念講演から、過去の衝撃の事実が次々と明かされ、私たちはため息をつくばかり。特に印象に残ったエピソードはヒトラーの政策です。

『彼は宣伝のために自分の写真をばらまきます。写真集も出します。その中の彼は、女性や子どもに実に優しそうな笑顔を振りまいています。アウトバーンをつくり雇用を創出するなど、ドイツ国民は経済が上向いているかのように幻想しました。全権委任法という「法」で、民主的に独裁政治が認められたかのような演出で、とうとう国を戦争へと突き進めていきました。』

日本と日本国憲法は今まさに、これと同様の危機に陥っています。国家を縛る役割を果たしている今の日本国憲法です。自民党憲法改正案は、多くの義務を国民に課すことで、国民を縛る憲法に変えようとしています。「この憲法の危機を知った私たちには、この事実を伝えていく使命がある。」と伊藤さんは語ります。しかし私たちには、「どのように伝えていくべきか?」という疑問が残りました。それを見事に解決してくれたのが、分科会ビッグてい談「いのち・平和・ことば」でした。9条の会の事務局長である小森陽一さんの適切な現実分析に対して、アーサー・ビナードさんと木坂涼さんは文学者の感性で、日本の現状を見事にとらえています。

原発からの「汚染水」という言葉は、水に問題があるように思わせる巧妙な騙しなのです。問題なのは原発から「メルトダウンした放射性物質そのもの」なのです。日本語を言い換えて、問題の核心部分をごまかそうとする報道に溢れる日本。「何かがおかしいと感じる、自分のこころに従って、問題点を多くの人と共有していく必要がある」と提案がなされました。日本母2

さらに、憲法や日本に起こっている危機を、どう人々と共有していくかの疑問に彼らはこう結論づけました。「自分の意見を語りすぎては退かれてしまうだけ。相手の悩みを聞き、共有し、ともに考える。そうすることで問題点が見えてくる。相手を責める言葉をユーモアにかえて、楽しく語る。」なるほど、絵本の世界で、子どもたちに社会の真実と平和への解決策を表現しようと日々奮闘しているビナード夫妻の言葉には愛があふれていました。平和な未来をつくる知恵を得て、平和を手にしたような満足感で帰路につきました。

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