書記長日記

大風の記憶

昨日は「爆弾低気圧」の通過によって、県内に大風が吹き荒れた。朝日町の泊では風速30m強だったと聞く。我が上市町にも吹き荒れ、「家が飛ばないか」とビクビクものだった。

大風が吹くと思い出す記憶がある。小学校低学年の頃だったかと思う。授業中に、「台風が来るから全員帰宅せよ」と先生に言われ家に帰ったら、母が、「南側の戸を押さえよ」と言う。当時、実家の南側には大きな戸が4枚あった。言われるがままに押さえていたところ、すぐに大風が吹き荒れた。小1時間程度だったろうが、小学生の自分には、その時間が「永遠」のように感じられた。実に、必死だった。母も必死の形相。誠に恐怖の時間が過ぎた。

ようやく大風が止んで、戸を開けると、そこに青空が広がっていた。自然の不思議さに驚いた。

まあ、ただそれだけの事だが、50年も経た今も記憶している。あの時の母は、まだ30代だったろう。若い時代だった。その母も、今は、少し歩くのも困難な老いを迎えている。

今日の空も青空だ。「台風一過」の感がある。帰りには、久々に、実家の母の様子を見に行こうか。

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