先週の評議員会、やや長かったものの、無事終了した。その会議の提案で、私は18歳選挙権と主権者教育に関して、全国高等学校PTA連合会会長の佐野元彦氏の「18歳選挙権引き下げに関する意見」(2015年9月)の次のような一節を引用した。
★「(主権者教育を進める際は)彼ら(=高校生)に対して敬意を持って遇することが大切である。大人の不合理で抑圧的な態度や言説こそ若者の反発や社会の不安定を招く要因となる。私たち大人は過剰な介入や抑制を避け、理性と知性と経験によって高校生を導かなければならない。このことを肝に銘じておきたいものである」
文科省や学校や教員が右往左往する中で、これは卓見である。このような意見を堂々と述べる保護者の存在は力強い。
佐野氏は同意見書で、また、次のようにも述べる。
★「(主権者教育が定着するためには)大人自身が現実の社会を多面的にそして深く考究する態度が求められる」
これにも大いに同感する。 私たち教員が、社会の諸問題に対して「声をあげる」ことが、これからの主権者教育推進のためにも必要だ。このような佐野氏の言葉をこそ、私たちは「肝に銘じておきたいもの」である。
毎日の「日常」に埋没しがちな日々が続いている。しかし、私たちは、理想を忘れてはならない。そのためにも、私たち自身の「理性と知性と経験」を磨き、深めなくてはなるまい。佐野氏の言葉に、改めて感服した。