書記長日記

初心忘るべからず

「初心忘るべからず」との言葉がある。『大辞林 第三版』では、「〔世阿弥の「花鏡」にある言葉〕学びはじめたころの,謙虚で緊張した気持ちを失うなの意。また,最初の志を忘れてはならないの意にもいう」とある。

しかし、かつて、ここで言う「初心」には別の意味があると聞いた。その言によれば、この「初心」とは、「始めた頃の謙虚な気持ちや志」ではなく、「芸の未熟さ」、「初心者の頃のみっともなさ」とのこと。

これは、仕事を行う上でとても大切な指摘だと思う。仕事に慣れてくると、どうしても自信過剰となってしまい大失敗をする時がある。私は、いかなる時においても「仕事への畏れ」が必要だと思っている。「畏れ」とは、「謙虚さ」とは少し違う。仕事への「畏れ」は、自らの未熟さを常に想い、新たな仕事を行うための準備を入念に行おうとする用心深い態度を生み出すだろう。

専従生活も早や4年目に入った私だが、この言葉を常に念頭に置きながら進んで行きたいと思っている。

 

 

 

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