書記長日記

中村哲さんの言葉

こんにちは、TKDです。

あっという間に1週間が過ぎました。その間に、目もらいになってしまいました。木曜の晩から右の目尻が痛いなあと思っていたのですが、金曜に帰宅したら息子から「目、どうしたが?」と言われました。鏡で見ると目蓋がふくれていました。土曜に眼科に行って診てもらったところ、抵抗力が弱って常在菌に感染したのだろうということ。う~ん、特に抵抗力が弱くなることをした覚えはないのですが。年末年始と飲み食いし続けたツケが回ってきたのでしょうか。眼科が混んでいたため、県労連の春闘討論集会に遅刻して、折角の講演をほとんど聴けませんでした。残念! しかも、その後の旗開きで、また散々飲み食いして、反省がありませんね。

さて、今日は、昨日の北日本新聞の朝刊に載った想田和弘さんのコラムを紹介しようと思ったのですが、帰宅すると資源ゴミに出すのに縛られていました。なので、興味があったら読んでくださいね、とだけ言っておきます。今の日本の民主主義の状況を適切に分析し、絶望的になりそうなところを、それでも自分たち一人ひとりが民主主義を守っていかなくてはいけないという文章です。北日本新聞は、今日の社説では「名張毒ブドウ酒事件」の再審棄却について疑義を呈していました。もちろん、想田さんのコラムにしろ、社説文章にしろ、共同通信の配信かもしれませんが、それでもその配信されたものを社として載せるという判断をしたのは確かです(ちなみに、富山新聞の今日の社説は「富山米」です)。いいぞ、北日本新聞。

tuhan15spring想田さんのコラムの中身を紹介できなかった分、「通販生活」2015春号の内容の一部を紹介します。巻頭言「山椒言」を書いているのはアフガニスタンで灌漑事業を行う医師・中村哲さん。現在のアフガニスタンの状況についてこう書きます。

治安は一向に改善の兆しがない。欧米軍が進駐した十三年前より著しく悪化している。一世を風靡した「アフガン復興支援」の掛け声も、莫大な援助額と共に、貧富の差を絶望的に広げたあげく、どこかに消えてしまった。アフガンを皮切りに、集団的自衛権を名目とする不毛な戦で、世界中が振り回されたことは、想起されるべきだ。

さらに、「かつて100%に迫る食糧自給率を誇った」のが、自給率は半減し、国民の3分の1が飢餓線上にあることにも言及します。そして、集団的自衛権の行使容認の時に首相が言った「駆け付け警護」については、「二流西部劇に似ている。現地がまるで野蛮人の巣窟で、文明国の部隊が護ってやらねばならないような驕りである。これは主権侵害というものであって、我々の事業と安全を守るのは現地の住民と行政だ」と喝破します。最後に、こうまとめます。

戦争の実態を知らぬ指導者たちが勇ましく吠え、心ない者が排外的な憎悪を煽る。「経済成長」が信仰にまで高められ、そのためなら何でもする。武器を売り、原発を復活し、いつでも戦争ができるよう準備するのだという。それが愛国的で積極的な平和だとすれば、これを羊頭狗肉という。アフガンへの軍事介入そのものが、欧米諸国による集団的自衛権の行使そのものであり、その惨憺たる結末を我々は見てきた。危機が身近に、祖国が遠くになってきた。実のない世界である。

 

▲ このページの先頭にもどる

© 2014 - 2024 富山県高等学校教職員組合