書記長日記

64

こんにちは、TKDです。

約1週間ぶりの書き込みです。土日に全教の定期大会に行っていた上に、月曜からは来週の評議員会や県教委交渉の準備、そして職場へのオルグとバタバタしています。結局、仕事が遅いんですよね。「明日やれることは、今日やらない」がモットーなので、追い詰められるまでダラダラとやっていて、土壇場に来てあたふたしているのです。困ったものです。ただ、もう一つ、書き込みを阻んでいたものがありました。横山秀夫『64』が文庫化されたのです。一昨年のミステリー各賞を総なめした作品です。全教大会からの帰りの電車に乗る前に上下巻とも買って、読み続けていました。月曜、火曜は帰りが遅かったため、読み進められず、ようやく今日(水曜)読了しました。もう、日付が変わりましたが。

期待に違わぬ傑作です。人物造形の見事さ、二転三転するストーリー、警察内部のリアルな描写、最後の明かされる謎の凄み…さすがです。刑事から広報官になった屈折を抱えた主人公が、県警最大の危機にどう立ち向かうか、未読の方は是非一読を。

それにしても、キャリア官僚が支配する警察組織の歪さには呆れるばかりです。小説だから、現実とは違うと言われそうですが、誇張はされていても描かれている問題そのものはあるはずです。県警本部長として本庁から来るキャリア官僚に、在任中傷をつけずに送り返すことを使命とする秘書課の面々。また、警務部長も本庁からの出向で、出世のステップとしか考えていない。各県の教育長が文科省から下りてきたキャリアで、課長あたりにも文科省からの出向ポストがあったらどうなるのかと思います。でも、政府は中央による管理を強めようとしています。それはいつか来た道、ですよね。

 

▲ このページの先頭にもどる

© 2014 - 2024 富山県高等学校教職員組合