書記長日記

まるで鬼の首を取ったよう

こんにちは、TKDです。

人事院勧告が出ましたね。7年ぶりのプラス勧告とはいっても、その後に給与制度の総合的見直しが待ち構えているわけで、全然嬉しくないですね。せめて、富山市が地域手当6%になって、それを県内で一律支給するなら減った分を取り返せますが。秋の確定に向けて厳しい交渉が続きそうです。

さて、「従軍慰安婦」の問題で、朝日新聞が叩かれています。朝日の記事が虚報だとか捏造だとか。それがきっかけで、一昨日・昨日と朝日新聞が過去の記事の検証を特集しました。いくつかの記事の誤りを認めた上で、従軍慰安婦の問題そのものには影響ないという内容でした。間違いは、韓国の済州島で日本軍のために女性狩りをしたという吉田某氏の証言が裏付けをとれず、虚偽の証言と判断せざるを得ないということと、勤労動員の「挺身隊」と従軍慰安婦を混同する記事があったということです。

これに、他のメディアが色めき立ち、讀賣新聞などは鬼の首を取ったかのようなはしゃぎようです。見出しの付け方が、慰安婦の強制制そのものが否定されたかのような付け方で読者をミスリードしようとしています。

輪をかけてひどいのが、自民党の石破幹事長です。朝日新聞の記事が韓国の国民を傷つけ、両国の関係を悪くしたような言い方をして批判しています。おいおい、石破君、本気で言ってるの? 韓国の国民を傷つけたのは戦時中に日本軍が行った行為であり、さらに問題が表に出てからも事実を認めず、元慰安婦を侮辱するような発言を繰り返す日本の政治家たちでしょう。その多くはあなたが属している自民党の議員か、自民党出身の議員たちです。それを、すごいアクロバティックな論理展開で、自分たちの行為の非を覆い隠そうとするんだから、さすが次期総理候補ですね。

いくつかの報道に間違いがあっても、多くの女性が慰安婦として苦しみと恥辱を味わったことは紛れもない事実。でも、「愛国」マッチョな男たちは慰安婦問題を最も否定したがるんですよね。自分たちが三重に差別している人たちから訴えられているからです。「三重」とは、韓国・朝鮮人の、女性の、「娼婦」だという意識のことです。彼らは、自分の家族の女性が同じ目にあったら、どう言うのでしょうか? 「それは、金儲けのために好きでやってたんだよ」と言えるのかな? と、いつも考えてしまいます。

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