書記長日記

放射線を浴びたX年後

こんにちは、TKDです。

今日の午後はさようなら原発3.7富山集会があったのですが、その前にフォルツァ総曲輪へ。見たかった映画「放射線を浴びたX年後」の上映と監督の伊東英明さん(南海放送のディレクター)のトークがあったのです。アメリカの水爆実験で被曝したのは第5福竜丸だけではなく、当時南太平洋で漁をしていた多くの漁船が被曝し、乗組員の多くが若いうちにガンで亡くなっているということは、テレビのドキュメンタリー番組などで知っていました。たぶん、伊東さんが作った番組を見たのでしょう。この問題が表に出るきっかけを作ったのは、高知県の高校の社会科教員、山下さんです。高校生といっしょに当時の乗組員やその家族に聴き取り調査を行いました。映画では、退職してからもこの問題を調査し続ける山下さんの様子も描かれます。それと同時に、南海放送自身も調査を行い、多くのことが分かりました。アメリカの原子力委員会の資料で、水爆実験による放射線ブルームが日本列島を覆っていたことが判明したのには、ショックを受けました。1954年のことです。日本人の死因の1位がガンであるのは、そのことが原因なのではないかと思わされました。

映画の後、伊東さんが30分間だけ話をされましたが、早口なれど明瞭な話しぶりで濃密な内容でした。54年当時、放射線を含んだ雨が多く降った中に沖縄があります。当時の、沖縄では多くの家で雨水を飲料水にしていたとのこと。米軍は、雨水から放射線が測定されたというニュースを見るや、カメラの前で、雨水を溜めた洗面器に測定器を近づけ、放射線が検出されないという発表をし、沖縄の人々は安心したそうです。しかし、水は放射線をブロックするため計測されないのは当然。米軍はわかっていてこのようなパフォーマンスをしたのです。許しがたいですね。

映画を見ながら、ずっと福島のことをダブらせて考えていました。いい映画です。ぜひ見て下さい。監督は、続編も計画しているそうです。

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