こんにちは、TKDです。
予報が外れてほしいという願いむなしく、今日はしっかり雪が降りましたね。午前中の早い段階で雪が降り始め、みるみるうちに積もっていきました。それでも、受験生の朝の足には影響が少なかったのでは。明日はどうなるのでしょうか。今晩は凍り始めましたからね。朝、道路が凍結していると交通に影響が出そうです。受験生のためにも、そうならないことを祈ります。
昨晩は9時からTBS系列の「戦後70年~千の証言~私の街も戦場だった」という番組を見ました。米軍機が搭載していたガンカメラ(機銃を発射すると自動的に撮影を開始する)が撮影した映像から、米軍が本土決戦に備え、日本の鉄道を攻撃していたことに焦点を据え、中央線で機銃掃射を受け60人が亡くなった場面を再現、さらに撃った側の米軍パイロットをさがすという構成でした。見応えがありました。再現ドラマは、コジンテキニハウ~ンという感じでしたが(ドキュメンタリーに徹した方がよかったのでは)、その後の米軍のパイロットの場面で考えさせられました。
そのパイロットは既に亡くなっていましたが、飛行場のあった硫黄島から妻に700通以上の手紙を送っていました。その中で彼は、自分が戦争には行きたくなかったこと、戦争で苦む人や儲けている人の存在を知り平和主義者になったこと、日本の美しさ、逃げ惑う人たちを撃とうと思わないことなどを書き送っています。その彼が、しかし、心ならずも戦場に行き、そしてどういう理由であれ、民間人を満載していた列車に機銃掃射をしたのです。戦争の理不尽さを象徴している話です。二度と戦争を起こしてはいけない、巻き込まれてはいけない、と感じさせられます。
さて、愛読している月刊誌『創』が好調のようです。連載執筆陣に原稿料は払えず、編集者の篠田さんもずっと給料をもらっていないようですが、しかし、今やなくてはならない雑誌です。3月号はかなりの書店で完売となったようです。篠田さんは特集「出版社の徹底研究」と小林よしのり×香山リカの「アイヌ問題」対決が話題になったからと分析していますが、これまでの編集姿勢が支持を広げてきたからだと私は思っています。
4月号は、「新聞社の徹底研究」と「日本人人質殺害事件と戦場ジャーナリズム」の2大特集。特に後者は、2月18日に都内でひらかれた「後藤健二さんの死を悼み、戦争と報道について考える」というシンポジウムを再現しています。シンポは2部構成。第1部が安田純平、金平茂紀、綿井健陽、豊田直巳、野中章弘とジャーナリストを集めての話し合い。第2部は、香山リカ、新崎盛吾、堀潤、森達也、野中章弘による話し合い。圧巻は第1部の安田さんと金平さんの言葉。フリージャーナリストの安田さんは、ジャーナリストが「危険地帯」に行くことについて、政府やその御用マスコミたちが“空気読め”という批判しかできていない、ということを指摘した上で次のように続けます。
危ない危ないと言うだけで、具体的にそれがどうなったのか我々に判断させないようにしているわけですよ。恐怖を煽って政治的な要求を通すってテロの手法じゃないですか(拍手)。だから我々がやるべきことは、雰囲気とか恐怖とかいうことではなくて、それを克服して何がどうなっているかをそれぞれ我々が頭で考えることなんですよ。テロに屈しないということは、そういうことだと思うんですよね。
TBS勤務のジャーナリスト金平さんは、こう言います。
例えば、朝日が注意深くやったシリア国内の取材を叩く新聞社というのは何なのですか。その新聞社のカイロ支局の人間はその記事を読んで泣いていると思いますよ。つまり僕が言いたいのは、ここに来ている理由もそうなんですけど、フリーであろうが、組織内ジャーナリストであろうが、ジャーナリストである内部的自由というのがあるんですよ。これは近代国家であれば当たり前の、つめり自分の意見というのがあって、会社が、あるいは組織の上の人間から理不尽な命令をされたらそれに対して逆らう権利です。
私たち教員にも「内部的自由」はあるはずです。それを押しつぶそうとしている人たちがいます。この自由を守れるかどうか。守れなければ、また戦場に教え子を送り出すことになるでしょう。
ちなみに、このシンポジウムは企画から2週間で開催し、500人が集まったそうです。もちろん、東京というロケーションが大きいとは思いますが、SNSを利用することで一気に広まったそうです。かたや、先日(3/7)のさようなら原発富山集会は350人以上集まったとはいえ、いつもの顔ぶれが目につきました。この集会に限らず、広く呼びかけるにはSNSの利用が必要なのでしょうが、私は使いこなせていません。課題です。