昨日の日曜日、県労連主催の「わくわく講座閉講式」に参加した。そこで、毎日新聞記者の東海林智さんの講演を聞いた。その内容は、「人間らしく働くことの疎外状況の分析」と、「労働組合の意義」だった。
その中で、ホワイトカラー・イグゼンプション(WE)の話しが出た。この“WE“とは、「平均年収の3倍を相当程度上回る年収(=1,047万円)を得る高度・専門職が、今後、使用者と所定労働時間がない労働契約を結ぶこととなり、残業代がゼロとなること。これによって、命・自分の時間・家族との時間が奪われ、人間らしい労働が成り立たない」という働き方だ。
しかし、思えば、私たち教員は、遥か昔から“WE”的に「残業代ゼロ」で働いてきた(但し、「平均年収の3倍を相当程度上回る年収は、なし)」。それによって、多くのモノを他者から奪われ、自らも失ってきた。少し考えれば、私たち教員の働き方は、世間的にも「真っ当な働き方」ではないことに気付くはずだ。だが、怒りの声は、職場からはなかなか強くは伝わってこない。
長い人生を「人間らしく」送るためには、「自分がどのように働くか」は重要な問題だろう。東海林さんの講演を聞いて、「人間らしく働くこととは、一体、何なのか?」という問題を、まず、この己の生き方の問題として真剣に考えたいと思った。