今朝の『毎日新聞』はトップで「高校生政治活動 届け出検討9県・政令市」と報じている。文科省がこの10月の通知で新たに認めた「高校生の校外での政治活動」について、6つの県と3つの政令市の教育委員会が、デモや集会参加を学校に届け出させるかを検討しているとのこと。この6県には、富山県も入っている。
このような動きに対して、当然ながら、識者は「民主主義損なう」「萎縮の可能性」と批判を同紙で行っている。早稲田大の近藤孝弘教授は「学校は校外での生徒の活動に責任を持つことはできず、届け出自体に意味がない。届け出制は(中略)民主主義の理念を損なう可能性がある」と述べ、東洋大の林大介助教は「校外で行う政治活動は家庭の理解の下で行われるのが原則。届け出制は生徒の主体的な活動を萎縮させ(る)」と述べている。
『毎日新聞』は、さらに同日の第3面「クローズアップ2015」でもこの問題を扱い、「高校生『まるで監視』」「政治参加拡大に逆行」と主張している。
このような規制は、「生徒の安全確保」のためなどと言われるが、選挙権を得た「大人」の校外での活動まで学校が規制することなど意味がないし、また、不可能である。学校の行き過ぎた「規制文化」には大きな問題がある。
久々に気合いの入った報道だ。よくぞ言ってくれた。「やったね、『毎日』!」と快哉を叫んだ朝であった。