書記長日記

大学での非正規問題

この土・日に県労連主催の春闘討論集会に参加した。そこで面白い資料をもらった。

「早大 5年雇い止め撤回」と題された新聞記事で、内容は、「早稲田大学の非常勤講師たちが、組合から大学当局に働き掛け、5年上限で雇い止めにする方針を撤回させた」というもの。それはそれでよいと思うのだが、その他にイロイロと思うこともある。

まず、早稲田の非常勤講師の数は3000人とのこと。多い!これほどの非正規を雇って授業を運営することは許されるのか?せっかく早稲田で学んでも、先生が非常勤ばかりでは困るだろう。正規の教員の割合はどの程度なのか?大きな問題だ。

また、多くの非常勤講師は、今後、最高は教授などの正規の教員を目指して働いているのであり、いつまでも「非常勤」として働きたいとは考えていない。しかし、学部縮小などの進行で、ますます正規の教員数が減ってゆく中で、彼らが研究者として正規教員の道に就くことは実に困難となっている。早稲田3000人の非常勤講師の中で、正規教員への道が開かれている者の割合は、多分、数パーセントに過ぎないだろう。

かつて「末は博士か大臣か」という言葉があったが、現在は、博士号を取得しても職がなく、貧困生活を送る者が多い。このような大学の非正規構造は、早急に見直されなくてはなるまい。

 

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