書記長日記

国家によるDV

こんにちは、TKDです。

昨日、春闘討論集会が終わりました。初めてサンフォルテを会場にしましたが、午前の講演の後も午後まで多くの方が残って分散会に参加してくださいました。私の出た第2分散会は積極的に発言する人が多く、現場の様子や、組合のあり方など、いろいろ勉強できました。ありがとうございました。

さて、一昨日手に入れた伊坂幸太郎の新刊『首折り男のための協奏曲』、読了しました。2008年から雑誌等で発表された短編集を集めた連作集で、そのうち何編かは何人かの作家の作品を集めた短編集に収録されていて、読んだことのあるものでした。とはいえ、さすがは伊坂。ポテチしっかり手を入れて、つながりが感じられるような連作集にしてきました。新しい作品の中に、過去の作品に登場した人物をさりげなく紛れ込ませるのが、伊坂の小技。今回も、『月曜日から逃げろ』の中に見覚え(読み覚え?)のある人物が出てきました。大西若葉という女性で、『フィッシュストーリー』(新潮文庫)という中短編集に収録されている『ポテチという中編の視点人物です。あらためて読み直してみて、いい作品だと感じました。映画化もされているので、機会があったら見てみてください。

前回の書き込みでは、朝日新聞の論壇時評に触れながら、詳しいことを書かずに終わりました。毎月最後の木曜日に、社説や投稿欄が載っているページの左隣のページに掲載されます。半分以上は高橋源一郎さんの文章、3分の1は小熊英二、酒井啓子、森達也ら6人が交代でコラムを書いています。どちらも必読です。

12月の論壇時評では、高橋さんが「ここはDV国家なのか」という表題で、秘密保護法にかかわる話題から起こし、中盤でこのように言っています。

誤解を恐れずにいうなら、わたしには、この国の政治が、パートナーに暴力をふるう、いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス)の加害者に酷似しつつあるように思える。彼らはパートナーを「力」で支配し、経済的な自立を邪魔し、それにもかかわらず自らを「愛する」よう命令するのである。

このように書いた後、秘密保護法とツワネ原則(多くの国々から専門家が集まってつくられた、安全保障と知る権利に関する原則。秘密保護法はその原則が全く守られていない)を読み比べ、前者では奇妙な日本語の使われ方がしており理解ができないのに対して、ツワネ原則は言葉を理解できる者なら誰でもわかるように書かれていることに感銘を受ける、と記しています。

これだけでは魅力が伝わりませんね。でも、DVへの喩えは見事です。やはり、全文を読んでいただきたいと思います。

 

 

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